11月に入り、年末に向けての準備などで徐々に皆さんの周りでも忙しくなってくるころだと思います。
今年に、お身内を亡くされ葬儀や法要など慌ただしく過ごされた方も多いのではないでしょうか。謹んでお悔やみ申し上げます。
今回は、間もなく書きはじめる「年賀状」に対する「喪中欠礼はがき」についてお話ししましょう。
【「喪中」の起源について…】
近親者を亡くされた場合、故人の死を悼んで一定期間「喪に服す(服喪・ふくも)」こととなります。元々は、神道では「死は穢れの一種」と考えられ、その穢れが他の人に波及することを防ぐため、一定期間、他の人と相対さないように生活するという古い習わしが今に残っているものです。
【喪に服すのは「二親等まで」から「同居」に変化してきた】
喪に服すのは、故人を中心とした場合の「二親等(兄弟姉妹、祖父母、孫)」と言われてきました。ただ、最近では「同居か別居」で考えを変える人もいます。
また「プライベートとビジネスで分ける喪中の考え方」もあります。
友人・知人などプライベートのお付き合いの方には喪中はがきを送り、ビジネス上(仕事や会社関係)のお付き合いの方には、通常どおり年賀状を送るなど、プライベートとビジネスを分けるという考え方もあります。
【喪中は亡くなった日から約1年間】
1年経てば、死者の穢れがなくなるには「1年間が必要だろう」という考えから、近親者が亡くなった日から約1年間を「喪中」とするのが一般的となっています。その内「忌明け法要(49日法要)」までを忌中として身を慎む期間とされています。
【喪中の期間中のおこないについて】
喪中の期間中は、基本的には行い(行事)を慎み、おめでたいことをしないということが基本となるので、「正月飾(しめ縄や門松や鏡餅)」「おせち料理」「初詣」も控えます。
また、年賀状を送らず、年賀を欠礼するあいさつ状である、「喪中はがき」を送ります。
特に、忌中では、結婚式が決まっていても、日程をずらすという対応をする方もいます。(ただ、現在では予約やキャンセル料や参列者のスケジュール等を考慮して行う方も増えています)
昔は、喪中の際に遺族は一年間、人と会わないという家もあったようです。
……………… 次回は、「喪中欠礼はがき」と「年賀状」です。